代表者挨拶

代表 小早川 明德

 新年明けましておめでとうございます。この歳が新まる「妙」に、神慮というべき天地の摂理と人としての深い叡智が生かされている事を感じる今日この頃です。一年(ひととせ)の来し方を振り返り、次なる年に思いを馳せる時間を持つ。この素晴らしい習慣の要(かなめ)には、還暦.古希.喜寿.米寿.白寿が配され、最近は、何時からか80歳もその画姿に因み"傘寿"として祝うようになりました。この人生の句読点が如何に人の生き方を豊かにして来たことかを改めて考えさせられています。

時満ちて、道ひらく ー 戦後70年、日本を取り戻そう。

 この新年を迎えるにあたり、素晴らしいメッセージを宗像大社から頂きました。「時満ちて、道ひらく」。年末に行われた総選挙で、安倍晋三総理は「日本を取り戻す」大きなミッションを掲げ、安倍政権の基本姿勢とアベノミクスの評価を問うために戦いました。今年は、安倍政権にとって、否、我が国にとって、日本を取り戻す、まさに、「時満ちて、道ひらく」一年となるよう祈ってやまないものです。
 本年は、わが国日本にとって非常に重要な節目としての意味を持つ年となります。あの日本民族の存亡をかけた大東亜戦争から70年が経ちました。私達の「生命の存在」は長い歴史の中にあります。「長い歴史の中」で観ると、今という時が先祖と共に在る事を感じる事ができます。
 70年前といえば、私達の祖父母の時代であり、曾祖父母や父母の時代である方も多いのではないかと思います。その、手の届く歴史の中に大東亜戦争はありました。
 そこで、考えたいことは、私達は、何人と雖も、個人として、家族としても、如何なる障りや困難を伴おうと、この「歴史の事実」から逃れる事は出来ないと言う事です。ならば、今年は、しっかりと国家(くに)の歴史と向き合い、背負う覚悟で腹を括って行動する年にして行きたいと思います。

GHQは日本国に何を強いたのか ー 今、克服すべき課題を考える。

 戦勝国となった米国は、敗戦国日本に対し、東京市ヶ谷の旧陸軍省参謀本部跡で、戦争犯罪人を裁くという名目のもと極東国際軍事裁判、通称、東京裁判は行われA級戦犯と呼ばれる28名を始め多くの元軍人が連合国によって裁かれたのである。マスコミの言論統制を始めとして、教科書は墨で真っ黒に塗りつぶされ、国語、歴史、文化、伝統を全面的に否定、その類は御皇室までおよび11宮家の皇籍離脱、財閥解体 、そして、憲法の制定に至るまで様々な占領政策を展開しました。その手は、国民の手紙の検閲までにおよび、まさに、日本解体に等しい状況に追い込んだのです。徹底した過去の否定の上に、日本人の誇りや自尊心をズタズタにしたマッカーサー総督のGHQ(連合軍総司令部)による占領政策は、終戦の日から、昭和27年(1952)4月28日のサンフランシスコ講和條約の発効に至るまで、我が日本民族に屈辱と忍耐の日々を強いたのです。
 講和條約によって、主権を回復した我が国は、ここの時点で占領下のGHQによる占領諸政策を総点検し、占領以前の原状回復を図った上で、改善すべきものは改善し、正すべきものはただし、新しい時代に相応しい日本のあるべき姿を示すべきであったのです。それ以来今日までの、我が国の社会の混迷と日本人としての思想の断絶は、根源的に此処に起因すると考えています。
 戦後70年、安倍総理が推進しようとしている「日本を取り戻す」と言うことは、この「占領政策」の呪縛からの解放を意味するのです。我が国が、真の独立国家として国民が心豊かに暮らし、世界に認められ敬意を抱かれる存在になるためのステップとして、私たち国民は、これらの事を心に深く刻み、この課題の克服に取り組んでいかねばならないと思います。併せて、私達は、世界の中の日本、この、国家と国家の欲望が渦巻く21世紀に生を受け、未来にわたり子孫にこれを引き継ぐ役割を自覚し行動していきたいと念願しています。

AIE地域企業連合会の目指すもの ー その考え方と事業展開

 新しい歳の「AIE地域企業連合会」は、このような時代の要請を受けて、新たに経済界.産業界、或いは企業が、社会から求められる新たな社会的責任領域の責務を果たす目的に特化した事業の展開を図る全国初の経済団体として、時代の課題に挑戦していきたいと思います。
 東京では、昨年、9月4日に設立した日本賢人会議所を「長寿社会のリーダー組織」として、"社会から支えられる側から社会を支える立場に−再び社会の担い手に"を合言葉に本格的な活動に入りたいと思います。5年の歳月をかけて設立した全国学生連携機構は、京都を始め全国各地で合宿や会合を重ね、10月には、慶應義塾日吉キャンパスで2日間の合宿を開催、今年3月までの初のロングラン事業のスタートをきりました。新たに高校生とその保護者を対象とした事業に取り組みます。AIEのもう一つの事業は、良識あるオーナー経営者、公益や志を大事にする起業家の連携体を組織して、国家(くに)の課題の解決に向けて取り組む。共通した国の課題は、その価値観を共有し、汗をかいてその実現を目指すため、東京においても東京連携機構として拠点化を図っていきたいと思っています。

AIE−九州の昨日.今日.明日 ー 九州.福岡の地域創りをリードするパイオニアを目指して

 AIE−九州も昨年は、大きな節目となりました。福岡県高齢者能力活用センターの次なる可能性を求めて実施した久山町高齢者産官学連携実態調査。同センターの事業の広がりと支援組織としての役割を期待して設立した九州賢人会議所の設立。九州の30年後をどう創るかを阿蘇で180名のリーダーが熱い論議を交わした九州未来会議。政治的にも難しい状況の中で開かれた第22回 日韓フォーラムの福岡開催。親の職場訪問体験"ちびっ子インターンシップ"で 子供達に夢と志を育む感動的な 第7回 未来フェスタと、地域にあって黙々とひたすら額に汗して教育に取り組まれる"現代の賢者"に敬意を込めて表彰した 第12回 福岡県市民教育賞の授賞式。農業、農村の明日を担う青年を育て、農業の6次化、農村の夢を育むため都市、経済界、学生、女性との積極的な関係構築を進めていこうとするアグリホープ九州の発会。アジア各国との圧倒的な人脈の構築と飛躍的な情報量の拡大を目指すアジア事業活力創出会議の開催など多岐にわたる事業を展開しました。勿論、次世代の地域を担う経営者と、新時代の経済界をリードする新たな分野から選ばれたAIE−九州の役員新体制は、今後、年を経る度に充実したミッション推進型組織に発展していくものと確信しています。
 さて、新年も新たな挑戦が始まります。2月の、ドラマチック古事記in宮崎、九州国立博物館でのマークエステル画伯の「日本神話展」、博多シティ劇場での「ドラマチック古事記in福岡」公演、九州地域間交流懇談会in佐賀-九州県際サミットin嬉野などの開催を予定しています。次年度になりますと、久山町とAIEの連繋事業の具体化、唐津で開催する第3回 九州未来会議はこれまでになく徹底した論議の積み重ねの中に開催される。高齢者能力活用センターの創立20周年、九州経済フォーラム創立30周年各事業の企画推進、第10回 アジアドラマカンファレンス開催、第1回 日本アジア学生映画.ドラマ制作コンテストなどの新規事業も数多く予定されており、事務局体制の整備再編にも取り組みながら皆さまのご期待に応えていきたいと思います。皆さまのお知恵と御力をお貸しください。今年もよろしく御指導のほどお願い申し上げます。

平成27年元旦

一般社団法人 地域企業連合会 九州連携機構

会長 小早川 明德

→代表者挨拶 バックナンバー